カテゴリ:陶芸( 129 )

イスタンブルには、各地域にİSMEKという誰でも無料で参加できる生涯教育センターがあります。
語学に各種手工芸、料理にコンピューター、フィットネスに音楽、園芸業もあればペット学あり、
読み書きみたいな初歩的な教育から脚本執筆、不動産学や経営学に写真ラジオ映像制作まで、
ちょっと調べてみたらありとあらゆるコースがあってびっくりします。
太っ腹なことにイスタンブルに住んでいるなら、外国人も無料参加OK。

僕の陶芸工房に近いBağlarbaşには、たぶんアジア側で一番大きなİSMEKの工芸センターがありまして
そこにはたくさんの各種工房と共に、チニ(Çini : トルコ陶器絵付け)と陶芸の工房もあります。
敷地内にnevmekanという、トルコでは珍しいおしゃれな図書館カフェがあってよく行くので、
そのついでに友人が先生をやっている陶芸工房をのぞいたりしています。

去年の暮れ、İSMEKとミマールスィナン芸術大学のチニの先生であり、
アトリエチニチニのお二人やZeytinさんの恩師でもあるレヴェント氏から、
来月BağlarbaşのİSMEKで、İSMEKのチニと陶芸の先生全員を対象にした講習をやるんだけど、
そこで講師やってくれない?とお誘いの電話がかかってきました。
受講者人数は、チニの先生が約20人、陶芸の先生が数名ということ。

笑顔しか思い浮かばないお釈迦様のようなレヴェント氏からのお誘いでもあり(そこまで深く知らんけどね)
チニの先生達は粘土成形をよく知らないから、ろくろやって見せてくれるだけでいいよ、という話でもあり
陶芸の先生をやっている友人たちは大学でちゃんとろくろを学べず、ほぼ独学でやっている状態なので
彼らのためにも上達の助けになるいい機会になるかな、と二つ返事で承諾しました。

ろくろ講習なんて毎日毎日陶芸教室でやっていることなので、特に準備をすることもなくひと月を過ごす。
講習3日前の金曜日夕方、レベント氏からwhatsappメッセージ。


「テッペイ、セミナーのためのPC、自分で持ってくる?こっちで用意する?」


セミナー?PC??
ちょっとまって、話がよく分からない。

PCなんて必要ないですよ。
ろくろ講習って聞いてたから、ろくろと粘土があれば十分なんですけど。


「でも講習のテーマは“ 陶芸工房を開く時に役に立つ実用的な提案と、ジャポンスタイルの土練りとろくろ”
なんだよ。公式にも僕そう書いちゃったんだよテッペイ」


ええ・・・勝手にそんなこと書いちゃったんですか、レヴェントさん。
陶芸工房を開く時に役に立つ実用的な提案って何なんですか。


「ほらブログ(トルコ語)にも工房設立時のこといろいろ書いてるじゃない、排水システムとか作業台とか」

「プロジェクターあるしさ、そういうのを写真を見せながら説明してくれるだけでもいいんだけどなあ。」

「そういうの30分から1時間くらい話してもらうだけでいいから」


そうですかあ・・・、そんなのブログ読んでもらった方が早いんですけどねえ。
気が進まないけど、すでに公式にテーマとなってるのだから無下に断るわけにもいかず、しぶしぶ了承。
でも30分も説明することないないなあ。どうする??

とりあえず工房設立時の写真集める。
写真眺めながら思う。こんなん説明するの10分で十分ですよ。。

土日は自分の仕事で忙しく、そうこうするうちに月曜日の講習会当日朝。
朝ご飯食べながら考える。・・・どうしよ。

いやまてよ、チニの先生が大部分なんだから、絵付けの話に持っていけばいいじゃん。
伊万里焼、有田焼の絵付けの話をすれば食いついてくるよね!
ああなんでこんな簡単なことに気がつかなかったんだろう。

レヴェント氏が考案したテーマとはぐんと離れたけど、いやいやこっちの方が断然有意義でしょう?
どうせ勝手に押し付けられたテーマだし、こっちも勝手に変えちゃうもんね。

講習まで残り1時間半弱、急ぎネットで伊万里焼、有田焼の作品写真をかき集める。
講習テーマは余白の美にしよう。主に鍋島様式、柿右衛門様式の作品をピックアップ。
ついでに日本地図なんかもダウンロードしちゃうもんね。

しかしトークで30分持ちこたえるにはまだ何か足らない。
もうそろそろ家を出ないといけない、という時間帯、
会心のネタ見つけたアアア。

源右衛門「器ができるまで

これもうね、小さくガッツポーズですよ。
ガッツポーズで動画ダウンロード始めちゃいます。

しかしこういう時に限って回線がくっそ遅い。
とりあえず、ろくろ、下絵付け、上絵付けをダウンロード。せめて本窯も、と粘るが、ロスタイム終了。
せめて1週間前に言ってくれりゃよかったのにレヴェント氏、と小さく悪態。
まあいいや、できることはやった。後は野となれ山となれ。


急ぎBağlarbaşのİSMEKへ、自宅から早歩きで10分。こういうところです。

会場到着、レヴェント氏に電話、併設のカフェで落ち合う。
カフェにはレヴェント氏のお誘いということで、Zeytinさんの姿もあり。
慣れない場所での慣れない仕事前に、濃いコーヒーと日本人の友人との会話でちょっと落ち着く。
今回の講習には先生方だけではなくて、いくらか生徒さんも参加するそう。ちょっと人数増え過ぎじゃない?


時間がきてみなさん教室になだれこむ。
人数数える余裕なんてなかったけど、とにかく教室は満員。
こう大人数だと、どこ向いて喋ればいいのかよく分からない。とりあえず自己紹介。
そして日本地図を出して、伊万里を指す。伊万里焼と有田焼について話す。
磁器作品の写真群を見せながら、余白の美、なんてどこかで聞いたような話を語ってみる。

先生から、生徒さん達から質問どんどんきます。
自分で思いついて話すネタに限りがあるから、質問大歓迎!!

ひと通り話し終えて、質問が途切れたらここで源右衛門の動画投入。
教室全員のハートをがっちりキャッチ!
ありがとう、源右衛門!

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4〜5分程度の動画3本、本当に話ネタの宝庫でした。
場面場面で僕も話すことが出てくるし、質問もたくさんあって動画は一時停止を繰り返し。
磁器粘土の産地や成形法、筆の種類や毛の種類、素焼きや釉薬の焼成温度、トルコの陶器との違い、
手作りと大量生産について、などと幅広い話題で先生方や生徒さん達と語を交えることができました。
余裕の1時間突破。

最後にレヴェント氏発案である、当初のテーマである“陶芸工房を開く時に役に立つ実用的な提案”として
排水システム、土練り台、差し棚を写真付きでさらっと解説。たぶん5分もかからなかったよね。


そして、会場を陶芸工房に移してろくろ講習。

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普段やってることだし、それなりにプロですからね、お喋りしながら気楽に講習やってきました。
菊練りをやって、ろくろでカップ、茶碗、一輪挿し、風船、急須、お皿を解説交えながらゆっくりひく。
拍手で終了。


解散後、カフェでチャイして残った陶芸の先生達と陶芸談義。
彼らの頼みでその後また工房に戻って、1時間居残り講習で菊練りとろくろを教えてきました。

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左から、レヴェント氏、僕、若い陶芸の先生ふたり。
朝はホントどうなることかと心配したけど、なかなか面白い講習会になったんじゃないかな、と思います。


ちなみに今回の講習、ボランティアのつもりで承諾したんだけど少なくない報酬があってびっくりした。
しかし個人的にちょっと気がかりなことがありまして。
トルコ人妻子があるとはいえ、労働ビザをもってない身としては建前上は報酬のある労働行為は御法度。
実際はそこらへんなあなあだとしても、当のお役所からお金をもらうというのはいかがなものか・・・笑
手渡しならともかく、口座振り込みだからお役所の記録にも残るしさ。
無期限イカメットを申請中のナイーブな期間に無用な問題起こしたくないなあ。
ということをİSMEKの陶芸の先生である友人と話したんです。
そしたらこういうお答え「あ、うち役所と全然関係ないから心配ないよ」

İSMEKってずっとイスタンブル市が運営している公的な機関だと思ってたけど、
(ほとんどの人がそう思ってるんじゃないかなあ、ウェブサイトにもそういうニュアンスで書かれているし)
友人の話によると実際は私立財団経営で、主な財源はヨーロッパの文化財団からの援助なんだそう。
公営の教育センターはHalk Eğitim Merkezi(国民教育センター)があるしね、だって。
そう言われれば確かにそうだなあ。(Halk Eğitim Merkeziも全コース受講料無料です)
BağlarbaşのİSMEKに関しては、İSMEKからイスタンブル市に施設代と賃料を払ってるんだって。
ちょっと勉強になりました。


※追記
後日、İSMEKに通っている教室の生徒さんに訊いてみたところ、
「いやイスタンブル市が運営しているはず。だってİSMEKって
İstanbul Büyükşehir Belediyesi Sanat ve Meslek Eğitimi Kurslarıの略だもん」って言われました。

ぐうの音も出ない正論。ありがとうございました。笑
で、僕の友人の話は一体?




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トルコ語で碗はKaseといいます。カセ、じゃなくてキャーセと読むのだ。

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納得できる自作釉薬の種類がなかなか増えないのだけど、これはけっこう当たりな釉薬。





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とってもかっこよく撮ってもらったので、大きな画像でup。


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コーヒードリッパーセットに招き猫シュガーポット、
カッパドキアの大人気ブティックホテル、Millstone Cave Suitesにて。




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とんでもなく遅くなりましたが、2016年あけましておめでとうございます。
今年のブログ目標。ひと月に最低ひと記事書いてみる。

とはいえ仕事家事育児に追われる忙しい毎日、日付見たらあららそろそろ1月終わりそうじゃん・・・。
そういえば去年作ったものをアップしてなかったので紹介してみます。


招き猫の蓋物。

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ズームしてみる。

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トルコ語ブログの方には制作過程を書いてました。
興味のある方はそちらをどうぞ。

https://teppeiceramics.wordpress.com/2015/10/22/bugunku-torna/

https://teppeiceramics.wordpress.com/2015/10/26/maneki-neko_sans_cagiran_kedi/

https://teppeiceramics.wordpress.com/2015/12/04/maneki-nekonun-boyama-sirlama/



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今カッパドキアで一番人気のブティックホテル、
Millstone Cave Suites にてシュガーポットとして使ってもらっています。






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ふたつ持っていた乳鉢のひとつをうっかり落として割ってしまった。
陶芸店で買うと約50リラ。
数個余分にあったほうがいいし、自分で作ってみるかな。

ということで磁器土で乳鉢をひいてみた。

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久々の磁器土、クリーミーで気持ちよし。

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削り。

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注ぎ口。

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合計3つ制作。

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1200度で焼いて完成。

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さてさて、釉薬テストに精を出すかね。





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ずいぶん昔から周りの人から、やらなきゃだめだよって言われ続けてきたのだけど
いまだにスマートフォンをもってないのでアカウントすら作れなかったインスタグラム。

先日、陶芸仲間に会った時にまたインスタグラムの話題になった。
なんでも作品販売やショップからの注文などはもうほとんどインスタグラム上で行なわれているそう。
フェイスブックだけじゃだめ、作品を売るにはインスタグラムが必須ツールである、と力説されたので
半年前にHSBCから新規口座開設の折りにもらったタブレットでアカウント作ってみました。

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https://instagram.com/teppeiseramik/

ついでに妻も。
https://instagram.com/renseramik


何かいいことあるかな。



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ドリッパーと、

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ポット。

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重ねて使います。

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上からみたところ。

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サイドのロゴは・・・

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カッパドキア・ウチヒサルに新しくオープンしたMillstone Cave Suitesのロゴです。
こちらのレストランで近日中にお披露目です。
ウチヒサルに行く機会がある方は、ぜひMillstone Cave Suitesから見える絶景と
手作り陶器でドリップされる美味しいコーヒーをお楽しみください。





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学生時代から使っている手作りの竹べら。

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便利だから、自宅陶芸している生徒さんにも作ってあげたいのだけど、いかんせん手元に竹がない。


そんな折り、ひとりの生徒さんが「タフタカレにあったよー」って竹もってきた。

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イスタンブルでもあるところにはあるんだねえ。さすがタフタカレっす。


それでは作ってみましょう。
竹を好きな長さ、幅にカット。

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ちょっと厚いのでここもカット。

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大雑把に好きな形に削ります。

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紙ヤスリで整えて

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あっという間にできあがり。

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使ってると艶が出てきていい感じになります。


基本形はこの3つかな。

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使うのはほぼ一番上のやつだけどね。




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そんな感じを目標に作りました。
オーガニック&古代料理のお店、アンタルヤのGalenusfarmからのご注文。

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上のゴブレットはビールやワインに。
そして下のものは、土鍋料理の蓋になるのです。

お客さんの反応、楽しみだな。







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前回ろくろでひいたものを削ります。

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丸くつるっと。

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適当に飛びカンナをする。

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こんな感じになった。

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実は飛びカンナって古代ローマ時代のここアナトリアでも使われた技法なんだ→古代陶器ロマンチシズム



ふたつ穴をあける。

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何になるのでしょう。

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